交通の中心地・石垣港離島ターミナル
730記念碑前交差点を過ぎれば、いよいよ「石垣港離島ターミナル前」。「フェリーをご利用のお客様はこちらでお降りください」との案内がある。
周囲は多数のホテルや飲食店が離島ターミナルを取り囲む市街地の中心であり、地元客・観光客問わず多数の歩行者がいる。さすがに那覇の国際通りには及ばないが、宮古島にはない人の波であり、石垣市街地の賑わいぶりを実感する。
石垣港離島ターミナル前まで残った10名程度の乗客のうち、8名が下車した。多くは空港からの乗客で、「空港往復チケット」の半券を切り離して乗務員さんへ渡し、降りていく。乗客を降ろしたバスは転回し、離島ターミナル向かいにある終点・バスターミナルへ向かった。
停留所の周囲は路線バスばかりでなく、多数の観光バスやタクシーがひっきりなしに行き交う、まさに地域の中心の交通ターミナル。さほど大きくないターミナルビルをホテルや土産物屋が取り囲む、その雰囲気はなんとなく富士急の河口湖駅前にも似ている。ここが鉄道駅でないのがつくづく意外に思うくらいだ。
ターミナルビルに入ると、地元客と観光客が入り混じる空間が広がっていた。船会社のカウンター前には乗船券を求める人の列があり、カウンターの両脇には土産物屋や飲食店、ダイビングショップなどが並んでいる。ただ、鉄道駅や空港と違って出発・到着案内の電光掲示板や、改札案内のアナウンス等は特になく、出発案内は船会社のカウンターにモニターがあるだけなのが、違うと言えば違うところ。うっかりしていると、乗り過ごすかもしれない。
ターミナルビルの奥にある土産物屋兼飲食店で、当地名物・八重山そばとポーク卵おにぎりを注文。豚骨のきいたそばだしを口にすると、口の中に一気に沖縄の味が染みわたる。
目指す西表島までは、高速船で35分。冒険の島・西表島は、もうすぐそこまで来ている。
(つづく)