道志村を辿る唯一の行程
新宿から京王線特急で35分の橋本駅から、よもやこのレベルのローカル路線バスが繋がっているとは、思いもよらなかった。今回、私用で10月の土日に道志村へ宿泊する機会を得て、何としても道志村を走るローカル路線バスの実態を目にしたかった私は、以下のような行程を組んだ。
2018/10/13(土) 新宿4:55─(京王新線 各停高尾山口行き)─高尾6:08/6:14─(JR中央線 普通松本行き)─相模湖6:23/6:30─(神奈中バス[湖28]三ケ木行き)─三ケ木6:53/6:55─(神奈中バス[三56]月夜野行き)─月夜野7:38/7:50─(富士急山梨バス 月夜野長又線 長又行き)─道志小学校8:08
2018/10/14(日) 道志小学校15:00─(富士急山梨バス 山中湖─道志線 山中湖旭日丘行き)─山中湖旭日丘15:50/15:52─(富士急山梨バス 河口湖─御殿場線A-line 河口湖駅行き)─16:40/17:29─(富士急行線 快速山梨富士4号 新宿行き)─新宿19:51
土曜朝1往復のみ走る富士急山梨バス月夜野─道志線に乗らなければ、山中湖側から往復せざるを得なくなるため、まずは月夜野側から道志入りするのを第一条件とした。翌日曜は月夜野─道志線が運休となるため、山中湖─道志線で山中湖へ抜け、河口湖駅から富士急行線で新宿へ戻るものとした。
月夜野─道志線が上り・下りとも土曜朝1往復しか走らないため、実質的に土曜朝に月夜野から入り、月夜野→道志→山中湖へと抜けるルートしか組めない。かつ、冬季は山中湖─道志線が土休日全便運休となるため、このルートであっても、4〜11月しか踏破できないということになる。
平日であれば通学対応のため、月夜野─道志線、都留市─道志線、山中湖─道志線とも朝か夕の便は走るため、また違った行程が組める。しかし、土日一泊日帰りという最も多いと考えられるコースに合わせると、この1コースしかない。
まさに「首の皮一枚繋がった状態」なのであるが、逆に言えば首の皮一枚繋がっている程度には、需要があるということ。その何とか繋がっているバスは、果たしてどんな乗客が乗り、どんなニーズを満たしているのであろうか。その姿に迫るべく、まずは相模湖駅を目指した。
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「道志村の入口」三ケ木